2009年3月2日月曜日

世界の銭湯・温泉・公衆浴場

ザ東京銭湯(町田忍)という本を買って読みました。 
日本文化の一つ、銭湯ですが、すっかり斜陽産業になっていて、全国では一日に一件、東京でも週に1件のペースで廃業しているそうです(p76)。アールデコ様式の廿世紀浴場や、千と千尋の神隠しの湯屋のモデルとなった子宝湯も、最近閉鎖に追い込まれてしまった・・・何とも残念。そういえば駅前にあった銭湯、いつの間にかなくなっていたな。
本を読んで、三助さんは日本に一人しか残っていないことを知り、びっくり。自分自身三助さんを見たことはないですけど。日暮里の斎藤湯で「流しサービス」が受けられるようです。わずか400円。http://saito-yu.jugem.jp/?eid=208 


ところで、風呂好きな私は、機会あるごとに海外の公衆浴場を見て歩きました。すぐに思い出せる限りで世界各地の銭湯・公衆浴場・温泉・サウナ事情をまとめると以下のとおり。

リクエストがあれば、浴場の外観(中は撮影できないので)をまとめてアルバムも作ってみます。ソロモンのアルバムの中にも、温泉を利用した水浴びシーンが見られます。




北アジア
韓国: 日本統治時代のなごりか、非常に日本の銭湯に近い。客は日本同様すっぽんぽんですですが、タオルで前も隠さないのが違う点か。アカスリが気持ちいい。日本で韓国式アカすりというと風俗店が多いですが、韓国では男性には男性のアカすり師がつく健全なものです。24hやっている店もあって、私もソウルの中心部で見つけると宿代わりに泊まって行っちゃいます。
北朝鮮: 日本統治時代湯治客でにぎわった南浦に行きました。大浴場はなく、個室で入る方式でしたが。塩水を使っているのかしょっぱかったです。
中国: 風俗もありますが、健全な店も。韓国式に似ています。北京五輪間際の北京では取り締まりが厳しく外国人は入店できず。。。。このときの顛末はいずれ書いてみたいです。同時期に行った内蒙古自治区の満州里のそれ(湯池と書いてあったような)は、中は韓国式でアカすりもやってました。日本の駅前サウナのように、リクライニングシートで朝まで寝ていけるようでした。外国人が朝まで泊まれるかは不明。
台湾: 温泉が多いようですが、まだどこにも行っていません・・・
モンゴル: 日系ホテルに日本式銭湯があった。モンゴル人と思われる青年がブリーフをはいたまま洗い場で体を洗っていた。サウナの中ではふるちんでなぜかスクワット運動しているおじさんが・・・日本人ぽかったが怖かったので無視した。

東(東南)アジア
あまり記憶がないです。蒸し暑いので、国全体がサウナみたいなものですが。インドネシアは、トイレのある部屋に常時水がはってあって、ひしゃくですくって水浴びできるようになっているところが多かった。

南アジア
インド・バングラ・スリランカ:川や池で沐浴する文化があります。すっぽんぽんにはなりません。気温が高いので、お湯を浴びる必要はないのか、ハマムのようなものは見なかった気がする。

西アジア
トルコ:なんといってもトルコのハマム。オスマントルコ時代にそのハマム文化を北アフリカ・西アジアに広く普及させた。本場ブルサにはまだ行っていないけど、どこの町にもハマムがあるのがうれしい。トルコレスリングをやっていたようなごついオヤジがアカすりとマッサージをしてくれる。イスタンブールのハマムは観光客用が多く、バカ高い。
イラン: アゼルバイジャン地方タブリーズなどを中心に、テヘランなど各地にあった。トルコのハマムのようなエレガントさはない。結構温泉があるようだが私は未訪問。
アフガニスタン: マザリシャリフのハマムはシャワー屋だった。ヘラートのハマムは、公衆洗い場もあって面白そうだったが、外国人ということでか個室シャワーに案内された。バーミヤン近郊にぬるい露店温泉があったが入っている人はなし。
イラク: 南部でも冬場にはハマムがあくらしい。北部アルビルのハマムはシャワー屋だった。
シリア: トルコ式ハマムが結構ある。他人と共用の臭いアカすりタオルで顔や体をこすられて不快になった記憶あり。ダマスカスには観光客も来るきれいなハマムもある。
レバノン: トリポリのハマムはきれい。ベイルートのは怪しい。
ヨルダン: 不潔
イエメン: サナアには結構あったが、ハドラマウトにはないかも。地元利用客がほとんど。
湾岸諸国: まったく見なかった。

アフリカ:
北アフリカ
モロッコ: マラケシュ・フェズなどで。観光客の利用も多いが、トルコのようにぼったくりはなく、いい感じ。
チュニジア: 夏場で休業中・改装中が多かったが、チュニスで3軒回った。いずれその時の様子を詳しく書いてみたい。
アルジェリア: アルジェで一つ訪問。チュニジア方式に近い。
リビア: 普通のハマムは見つけられなかったけれど、スパに行った。最高に面白いので、いつかレポートを書きたい。
エジプト: カイロで訪問。寂れているし不潔で薄気味悪い。ゴキブリがはっていた。どんどん廃業が進んでいるよう。

サブサハラのアフリカでは公衆浴場の文化は見なかったように思う。川で体を洗うのはどこの国でも見られた。
ウガンダ: フォートポータル近郊。森の中で温泉が沸騰してお湯がわき出ているのに、温泉としての利用はなし。もったいない。地元民がゆで卵をゆでに来ていた。


ヨーロッパ
北欧:
各家庭にサウナがある。アイスランドのブルーラグーン(地熱を利用した巨大露店温泉。シリカ成分で神秘的な青色。)この温泉に入るためだけにでもアイスランドに行く価値がある。
西欧:
ドイツは、混浴かつスッポンポンでスパに入る習慣があるらしいが未訪問
東欧:
ハンガリーは温泉大国ですが、私は温泉未訪問。
CIS:
ロシアもサウナがかなり根付いている。
カザフスタン: トルコ式&フィンランド式&ロシア式公衆浴場アラシャンに行ったが、文化として根付いているわけではない。
ウズベキスタン:トルコ式ハマムがあるようだが、私は未訪問
アゼルバイジャン: ハマムと言われているところはあったが、2か所ともシャワー屋だった。
グルジア: トビリシ(温泉の意味だと聞いた気がする)で一つあった。湯船があって日本の銭湯みたいだった。すっぽんぽんで入る。

米大陸
北米:
閉鎖空間でゴミゴミしたところを好まないためか、北米の人には温泉を好ましくないと思う人も多い。プライベートな空間でゆっくりバスタイムを楽しむ方がライフスタイルに合うのだろう。アメリカ人の友人が来日時温泉に連れていこうと思ったが、人前で裸になるなんて絶対いやだと言われた。
中米:
メキシコにVaporといわれる施設があった。サウナの一種だが、湿度が高くてずぶぬれ状態に。
カリブ:
ドミニカに温泉がわいていたが温泉としての利用はなし
南米:
ペルーのアグアカリエンテ(温かい水の意味)の温泉、ちょっとぬるいけどおすすめ。

オセアニア他
ソロモン: サボ島で温泉を井戸のように囲って体を洗うのに利用していた
NZ: 日本同様火山列島のNZにも温泉が多い。私は未訪問
南極半島: 温泉が湧いていてスコップで砂を掘ってツアー参加者と入った。お湯は温かいのだが気温が低いので長時間は無理。

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