2009年2月2日月曜日

チャド: ビザが取れない。


写真:

中央アフリカ国境の町Sidoから、こういうトラックの荷台に乗せてもらって、南部の町サールまででた。トラック待ちで5時間。

中央アフリカからチャドに入ると、人々の装いが一気にアラブ風になる。南部では地元の言葉はブラックアフリカの言語特有のリズムと勢いがあるが、公用語として話されているのはアラビア語だった。イスラム教徒の割合も非常に高くなり、人々は折にふれて筵を敷いてお祈りし始める。


* チャドビザが取れない

今回チャドのビザがとれなくて予定がだいぶ狂いました。チャドビザのためにチケットを3回変更して、それだけで4万5千円の出費。最終的には無理を言って在バンギ(中央アフリカ)で出してもらいました。


1)在日名誉領事館 

名誉領事館HonararyConslateというと、聞いたことがないという方もいるだろう。本国が設置する大使館より下位の在外公館(たとえばアメリカにおける日本大使館はワシントンDCにあるが、領事館はNYCやホノルルなどにも置いている。)とは異なり、通常設置先の国の機関や個人が本国から一定の権限を得ているもの。権限には程度があるけれど通常はビザの発行権限も持つ。実は天下りした日本の役人が威張り散らしているような在日名誉領事館もある。チャドの名誉領事館は大阪の某企業の社長さんが勤められている。2003年に初めてチャドを訪問する際には、パスポート郵送での観光ビザを迅速に発給してくれただけではなく、電話によるアドバイス、何かあったときのために名誉領事自らの署名を入れた名刺を2枚も入れていただき、緊急事態が生じた場合の連絡先などを複数教えていただいた。今回も便宜を図っていただけることを信じて電話をすると、名誉領事は病気療養中でビザの発給業務は現在行っていないということであった。(もしくは去年クーデターがおき在留邦人の多くが国外脱出する事態になったことから発給を自粛している可能性もある)。トランジットビザだけでも出していただけないかと交渉したができないということであきらめた。

2)在仏チャド大使館 3日かかる、しかもクリスマス休暇等で翌週になるというのであきらめた。

真冬の物価高のパリで、アフリカ旅行のための貴重な休暇をパリで消化したくなかった。

3)空港チェックインカウンターで交渉

チャド国の方針として事前にビザがない者は絶対に飛行させない。当局からファックスを得ているなどの書面による確認が得られなければならない。搭乗券をもらう際にチャドビザがあるか必ず確認される。オンラインチェックインなどの場合でも搭乗口で確認される可能性がある。チャドのNDJ空港でトランジットビザを取るよう交渉する、とか、万が一入国させてもらえない場合自費で出国すると一筆書く、とか交渉してみたが駄目だった。

4)AFチケットオフィスで交渉

私のチケットは、チャドのNDJ入り、コンゴのFIHアウトにしていた。これは、旅がスムーズにいって時間が余った場合、長く滞在するのであればNDJよりもFIHの方がはるかに面白いから。けれど、コンゴビザは持っているからFIHインにするのであれば、とりあえずアフリカ入りはできる。問題はインとアウトのルートを逆回りにしてもらえるかということ。つまりFIHアウトNDJイン のチケット FIHインNDJアウトにしてもらう必要がある。ルール上は、日付の変更は一万五千円相当の代金を支払い可能と書いてあるが、ルートの変更までは認めていない。町や電話の受付では案の上だめだったが、空港のオフィスで頼み込んで代えてもらうことに成功。ビザ問題は先送りになった。


5)コンゴのキンシャサで

チャド大使館が見つからず。というかチャド大使館捜索中に面白い人に出会ってしまったのでキンシャサでとることをあきらめた。また、日本大使館でレターを出してもらう必要がありそうだが、大使館がクリスマス休暇2連休だった。


6)中央アフリカのバンギで

通常隣国で小国の場合、ビザは迅速に取得できるものなのだが、バンギでも本国照会(チャド本国の政府に伺いをたてOKがでてからビザを交付)が必要で最低2日かかるという。すると土日を挟むので週明けまで待たなければならないことになる。在住チャド人の力を借り、大使館員の携帯電話番号を聞き出し、何度も電話確認していると、翌日発行が可能になった。それだけでなく、なんと私の外出中にホテルの宿泊先までビザつきパスポートを届けてくれた。


なお、中央アフリカからチャドへ陸路で入国時、入国スタンプを押し忘れられたらしく、出国時にもめた。これから行く人は入国印をよく確認してください。


2 件のコメント:

  1. 「チャド大使館捜索中に面白い人に出会ってしまったので」
    この一文でポジティブなお人柄が伝わりました。

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  2. Chikaさん コメントありがとうございます。
    面白い人、というのは、Tallyのことです。http://km777.blogspot.com/2009/02/blog-post_03.html
    偶然出会った人とのつながりでいろんな物が見えてくるってことありますよね。今回はまさにそんな感じでした。予定をがちがちに固めておかなくてよかったです。

    近日中にChikaさんのブログにコメント入れさせてもらいますね。

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